一つの果実に、技術・経験・思想のすべてを込め、
それを次の世代へ確かに伝えていくという、篤農の在り方を表す言葉です。
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戦後から始まる、農業の原点
戦後、初代森岡常隆が農業に戻ってから約80年。
資材も設備も十分ではない時代、豊かさを目指し、木造ハウスを建て始め、作物と向き合い、病害に悩みながらも、農業をやめるという選択肢を持たず、どうすれば「良くできるか」だけを考え続けてきました。
当時から、祖父が繰り返し口にしていた言葉があります。
またこの地域では、多くの農業者が口々に、「えいもんを作らんといかん」と語り合っていました。それは、単に品質の良い作物を作れという意味ではありません。
仕事に誇りを持てるかどうかを、常に自分に問い続ける言葉でした。 |
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マスクメロンづくりの積み重ね
その後、時代が高度経済成長期へと移る中で、「これからは量ではなく質の時代になる」という判断のもと、マスクメロン栽培が始まりました。
試行錯誤の連続の中で技術が磨かれ、栽培体系を築いてきました。
二代目の代では、同じ方向性のメロン農家を多く集め、産地ブランドとして地域の発展に貢献し三代目の代では、その技術と精神を守るために、2016年に法人化し、独自ブランドで生産から販売までを一貫して行っていきました。
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専門性は、時間と姿勢がつくる
私たちは約80年続く農業の歴史と、50年に迫るマスクメロン一筋の経験を積み重ねてきました。
手を抜かないこと。最後まで責任を持つこと。
自然と作物に敬意を払うこと。
この姿勢は世代を超えて受け継がれ、2026年からは第4創業期と位置づけ、次の世代へ向けた挑戦を始めています。
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一果にすべてを託すという考え方
マスクメロンは、同じ品種であっても、管理技術の差によって、結果が大きく変わる作物です。
だからこそ篤農では、栽培ステージやハウスごとの環境差、株ごとの状態、日々変化する気温・湿度・光。
記録を重ね、確認を怠らず、最後は五感で判断する。
この積み重ねがなければ、“記憶に残る一果”は生まれないと考えています。
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一果相伝という選択
一果相伝とは、特別な言葉や演出のための概念ではありません。
良いものを作るために、何を守り、何を変え、どこまで妥協しないか。
その覚悟を、一果に託すという決意です。
歴史と姿勢、その延長線上に生まれる一果が、誰かの大切な時間に選ばれるものであるように。
これからも、記憶に残る一果相伝説を語り継いでいきます。
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